【今週のお金トレンド】8/9週の家計ニュースまとめ
スーパーのレジで会計を待っている間、値札を二度見したことはありませんか。私は今週、何度もそれをやりました。「先週まで198円だったはずのお豆腐が218円になっている」というレベルの小さな驚きが、実はこの1週間、日本中の家計で起きていたようです。
とりじんです。今週も、日々流れてくるお金のニュースをできるだけかみ砕いてお届けする「今週のお金トレンド」の時間がやってきました。今回は8/9週分をまとめてお伝えします。専門用語が出てきたら、まず身近なたとえで説明してから用語を出すようにしていますので、経済ニュースを普段まったく読まない方でも最後まで読めるはずです。
今週のダイジェスト
- 秋の食品値上げが2,000〜3,000品目規模に拡大する見通しになりました
- ただし週末にかけて値上げの勢い自体は一段落したとの報道も出てきました
- 住宅ローンの金利は固定・変動とも、じわじわ上がる流れが続いています
- 円相場は1ドル145円台〜148円台の間で一進一退でした
- 電気・ガス代の補助は継続中ですが、秋以降は縮小の可能性があります
- ガソリンは170円台後半〜185円台で高止まりが続いています
- 新NISAの口座数が3,000万を突破し、コツコツ積立が広がっています
それでは、テーマごとに詳しく見ていきましょう。
為替(円安・円高)の動き
海外旅行の話をしていた友人が「今のレートだと現地のごはんが去年より高く感じる」とぼやいていました。これがまさに為替の話です。円安というのは、同じ100円で買える海外のものが減ること。逆に円高は、同じ100円で買える海外のものが増えることだと考えるとイメージしやすいと思います。
今週のポイントは、アメリカの中央銀行にあたるFRB(アメリカのお金のルールを決める銀行)が「利下げ(金利を下げること)」に動くかどうかで、円とドルの関係がずっと揺れていたことです。
米利下げ観測のたびに円高方向へ振れた1週間
週の前半は、アメリカの雇用データが弱めに出るたびに「利下げが近いのでは」という見方が強まり、一時1ドル145円台まで円高が進む場面がありました。週の半ばには物価指標(CPI)の落ち着きを受けて148円台まで戻す場面もあり、終始「様子見」の展開だったという印象です。金曜にかけては、アメリカの重要な物価指標の発表を控えて、相場がやや神経質になっているという報道もありました。
で、うちの財布はどうなる? 円高が進む場面では、ガソリンや輸入食品の値上がりペースが少し緩やかになる可能性があります。逆に円安方向に振れると、輸入コストがまた上がりやすくなるので、当面はどちらに転んでもおかしくない綱引きが続きそうです。
私個人としては、為替のニュースは「今すぐ何かを変える」というより「次に輸入品を買うときの心の準備」くらいの距離感で眺めています。1ドル何円という数字そのものより、「今は円高寄りなのか円安寄りなのか」という方向感だけつかんでおくと、値上げのニュースを見たときに納得感が違ってくる気がします。
食品・日用品の値上げ
先週、いつものスーパーで醤油と味噌を買おうとしたら、見慣れたパッケージの隣に「本体価格改定のお知らせ」というポップが貼ってありました。ああ、またか、と正直思いました。
秋にかけて値上げ品目が一気に増える見通し
8月時点では値上げ品目が1,000〜1,200品目程度でしたが、9月以降の秋の値上げでは2,000〜3,000品目を超える規模になる見通しだと報じられています。原材料費(材料そのものの仕入れ値)と物流費(商品を運ぶためのトラックの燃料代や人件費)の両方が上がっていることが背景です。対象は調味料や加工食品、ハムなどが中心のようです。
で、うちの財布はどうなる? 4人家族なら、よく使う調味料や加工食品だけでも月に数百円〜千円前後、じわじわ負担が増えていく可能性があります。一度にドンと上がるわけではなく、少しずつ積み重なっていくタイプの値上げなので、気づきにくいのが厄介なところです。
週末にかけて「値上げの勢いは一段落」との報道も
一方で週の後半になると、「値上げラッシュにようやくブレーキがかかってきた」「原材料費の高騰が一巡した」という報道も出てきました。ここが今週いちばん意外だったポイントです。ただし、これは値上げのペースが緩んだという話であって、すでに上がった価格が元に戻るわけではありません。高い水準のまま落ち着く、という理解が近いと思います。
で、うちの財布はどうなる? 「今後は値上げが減るから安心」ではなく、「今の高い価格が当分続く」と捉えたほうが実態に近そうです。特売日やプライベートブランド(お店独自の安くて品質の良い商品)を組み合わせる工夫は、引き続き効果がありそうです。
猛暑で葉物野菜が前年比15%高
連日の猛暑でレタスやキャベツなどの葉物野菜が育ちにくくなり、平均価格が前年比で15%ほど高くなっているという報道もありました。加工食品とは別に、生鮮野菜の値上がりも重なっている状態です。
で、うちの財布はどうなる? サラダ用の葉物が高い時期は、価格が安定している冷凍野菜やきのこ類、根菜類に置き換えるだけでも、献立あたりの出費を抑えやすくなります。
先週の記事では住宅ローンや電気代の値動きを中心に取り上げました。前回の記事はこちらにまとめています。
今週の内容を見ていて感じたのは、「値上げの勢いが一段落した」というニュースを鵜呑みにして買い物のペースを緩めるのは、少し早いかもしれないということです。日持ちする調味料はまだ値上げ前の価格のうちにストックしておく、くらいの慎重さがあってもいいのかなと個人的には思っています。
電気代・ガス代
今年の夏はエアコンをつけっぱなしにしている、という方も多いのではないでしょうか。電気代の請求書を見るのが少し怖い、という声もよく聞きます。
政府の酷暑対策補助で1,000円台〜2,000円程度の軽減が継続
政府による電気・ガス料金の補助(酷暑乗り切り支援)が8月使用分から再開されています。標準的な家庭で、報道によって幅はありますが月あたりおおむね1,000円台〜2,000円程度の負担軽減になる計算のようです。猛暑でエアコンの稼働時間が増えている分、補助があっても体感的には「高いな」と感じる方が多いかもしれません。
で、うちの財布はどうなる? 補助が無かった場合と比べると確実に助かっていますが、稼働時間そのものが増えているぶん、請求額自体は例年より高めに出やすい状況です。
秋以降は補助が縮小される可能性
この補助はあくまで期間限定の支援策で、秋以降は縮小の方向で検討されているという報道もありました。エアコンを使う機会が減る季節になっても、補助が減ることで「思ったより電気代が下がらない」ということが起こりうる、という点は覚えておきたいところです。
で、うちの財布はどうなる? 補助が縮小される前提で、エアコンのフィルター掃除や室外機の日よけ、古い家電の見直しなど、今のうちにできる省エネ対策を進めておくと、秋以降の請求額の変化にも慌てずに済みそうです。
電気代の話は、正直「また値上げか」で片付けてしまいがちですが、今回改めて調べてみて、補助金が「今だけの下駄」だという感覚を持てたのは良かったです。個人的には、補助が切れるタイミングを見越して、夏の終わりにエアコンのクリーニングを予約してしまうのも一つの工夫かなと思っています。
ガソリン代
お盆休みに車でお出かけした方も多いと思いますが、給油のたびに「あれ、また上がってる?」と感じませんでしたか。
全国平均は170円台後半〜185円台で高止まり
今週のガソリン全国平均価格は、170円台後半から185円台の間で推移しました。政府が価格上昇を抑えるために出している補助金が段階的に縮小されていることと、原油相場の影響が重なっているようです。
で、うちの財布はどうなる? 月に何度も給油する家庭では、1回の給油であと数百円ほど余分にかかっている計算になりそうです。遠出の予定がある方は、事前にガソリン価格の比較アプリで安いスタンドを探しておくと、多少の差は出せそうです。
私自身、車での移動が多い週だったのですが、給油のたびに気づかないうちに出費がかさんでいた実感があります。近場の用事はできるだけ自転車や徒歩に切り替える、というのも今週から意識してみようと思っています。
金利・住宅ローン・貯蓄
住宅ローンを組んでいる友人と話していたら、「毎月の返済額、また上がるかもって銀行から連絡があった」と少し困った顔をしていました。
日銀の追加利上げ観測を背景に、固定・変動とも上昇基調
日本銀行(日本のお金のルールを決める中央銀行)が「利上げ(金利を上げること)」をさらに進めるのではないかという見方が強まったことを受けて、大手銀行の住宅ローン金利は固定型・変動型ともに上昇する動きが続きました。10年固定型の金利については、報道によって年1%台後半から一時1.8%台に迫るという内容まで幅があり、正確にどこまで上がったと言い切るのは難しい状況ですが、方向としては「上がっている」で間違いなさそうです。大手行では8月適用分の固定金利を平均0.1%引き上げたという報道もありました。
で、うちの財布はどうなる? 例えば5,000万円を借りている場合、金利が少し上がるだけで毎月の返済額が数千円単位で増える可能性があります。すでに固定金利で借りている方の返済額は変わりませんが、これから借りる方や変動金利の方は、返済計画を一度見直しておくと安心です。
定期預金・個人向け国債の金利も上昇
金利上昇の流れは、借りる側だけでなく預ける側にも波及しています。大手銀行が定期預金の金利を引き上げる動きや、国が発行する「個人向け国債」の金利が上がる動きも今週報じられました。定期預金や個人向け国債は、預けた元本が基本的に保証される手堅い置き場所として知られています。
で、うちの財布はどうなる? 普通預金口座に眠らせたままのお金がある方は、金利が上がった今のタイミングで定期預金への預け替えを検討する余地が出てきたと言えそうです。ただし、これは一般的な情報であり、実際にどうするかはご自身の状況に合わせて判断してください。
金利が上がると「借りている人は大変、預けている人は嬉しい」という、いつもと逆の空気になるのが面白いところだと感じました。我が家では住宅ローンはありませんが、もし借りていたら、今週のニュースだけでも一度返済計画を見直すきっかけにしていたと思います。
政府の支援策・制度変更
ニュース番組で「給付付き税額控除」という聞き慣れない言葉が流れてきて、思わず手を止めて見入ってしまいました。
「給付付き税額控除」の導入方針が固まる
税額控除というのは、払うべき税金そのものを安くする仕組みのことです。「給付付き」というのは、税金を安くしても引ききれない分があれば、その差額を現金で受け取れるという意味になります。この新しい制度は2029年からのスタートを目指していると報じられています。まだ先の話ではありますが、家計の助けになることが期待される制度です。
で、うちの財布はどうなる? 今すぐ何か変わるわけではありませんが、数年後に「税金が軽くなる、あるいは現金が戻ってくる」制度が始まる可能性がある、ということは頭の片隅に置いておいてよさそうです。
経済成長率の予想が下方修正、消費支出は7ヶ月連続マイナス
電気代やガソリン代の高さが続いていることを踏まえて、政府は今年の経済成長率の予想を少し低く見直しました。あわせて、家庭の消費支出(買い物などにお金を使った量)が7ヶ月連続でマイナスになったというデータも出ています。お給料は少しずつ増えているものの、値上げへの不安から財布のひもが固くなっている人が多い、ということのようです。
で、うちの財布はどうなる? 「節約しているのは自分だけじゃない」というのは、地味に安心材料かもしれません。特売日を狙う、固定費を見直すといった工夫は、多くの家庭が同じように意識している状況のようです。
給付付き税額控除のニュースを見て、正直「2029年って結構先だな」と思ってしまいましたが、こういう制度は決まってから実際に始まるまでの間に細かいルールが詰められていくものなので、今のうちに名前だけでも覚えておくと、後で「あ、あの話か」とスムーズに理解できるはずです。
資産形成・お金にまつわる話題
職場の後輩が「NISA、そろそろ始めようと思って」と話していました。周りでも少しずつその話題を耳にするようになった気がします。
新NISAの口座数が3,000万を突破
投資で得た利益が非課税になる「新NISA」という制度の口座数が3,000万を超えたと報じられています。特に20代〜30代の若い世代を中心に、毎月決まった額をコツコツ積み立てる人が増えているようです。
で、うちの財布はどうなる? すでに始めている方にとっては制度がより身近になっているというニュースですが、これから始めるかどうかは、リスクも含めてご自身でよく調べたうえで判断することをおすすめします。この記事では特定の商品や始め方をおすすめすることはしません。
アメリカIT大手が家計管理AIを拡充
アメリカの大手IT企業が、日々の支出を自動で分析し、使っていないサブスクリプションや高すぎる固定費を見つけてアドバイスしてくれるAI機能を相次いで発表しています。家計簿をつけるのが苦手な人でも、こうしたツールを使えば手間をかけずに無駄遣いに気づける可能性があります。
で、うちの財布はどうなる? 家計簿アプリが苦手で挫折した経験がある方は、こうしたAI機能付きのサービスを試してみるのも一つの選択肢かもしれません。
私自身は普段からAIを家計管理の壁打ち相手として使うことがあるのですが、こうした機能がどんどん一般的になっていくのは素直にありがたいなと感じています。難しい制度も、AIに「これって私にとってどういう意味?」と聞いてみると、案外すんなり理解できたりするので、気になるニュースがあれば試しに聞いてみるのもおすすめです。
海外のお金の話
普段のニュースだと海外の話は少し遠く感じますが、実は私たちの食卓に一番近いところで影響してくるのが「世界の食料価格」の話です。
世界の食料価格は月内で上下を繰り返した
国連の食糧農業機関(FAO)が発表している世界の食料価格指数は、月の前半に上昇したあと週半ばに一度落ち着き、週の終わりにかけて小麦価格が再び上がる、という展開になりました。北半球での猛暑や干ばつの影響で、小麦やとうもろこしの収穫量が減るのではないかという懸念が背景にあるようです。
で、うちの財布はどうなる? 世界の穀物価格が上がると、数ヶ月遅れて日本のパンや麺類、飼料代を通じた食肉価格にも影響が出る可能性があります。今すぐではなくても、秋から冬にかけてじわじわ効いてくるかもしれない話として、頭に入れておくとよさそうです。
コーヒー豆の国際価格が急騰
南米などの主要な生産国で天候不順が続き、コーヒー豆の国際価格が上がっているという報道もありました。この影響で、日本国内のカフェや市販のコーヒー製品にも値上げの動きが広がる懸念があります。
で、うちの財布はどうなる? 普段からカフェをよく利用する方は、マイボトルを持参したり、自宅でコーヒーを淹れる回数を増やしたりすると、じわじわ効いてくる値上げの影響を少し和らげられそうです。
海外の天候や金利の話は、正直「自分には関係ない」と思ってしまいがちですが、今週改めて振り返ってみると、円安・円高から食料品の値上げまで、意外と生活の入り口とつながっていることに気づきます。ニュースの見出しだけでも「海外」の文字を見たら、少し立ち止まってチェックする習慣をつけると、値上げの理由に納得しやすくなる気がしています。
今週のまとめ
今週を振り返って一番印象に残ったのは、「値上げの勢いは一段落」という明るいニュースと、「秋には2,000〜3,000品目規模の値上げが控えている」という気の抜けないニュースが、同じ週の中に同居していたことです。片方だけを見て安心するのも、片方だけを見て身構えすぎるのも、どちらも少しもったいない気がします。
為替は145円台〜148円台を行ったり来たり、住宅ローン金利はじわじわ上昇、電気・ガス代の補助は今のうちだけ、ガソリンは高止まり。こうして並べてみると、家計にとって「向かい風」の材料が多い1週間だったのは間違いなさそうです。一方で、定期預金や個人向け国債の金利が上がってきたことや、給付付き税額控除のように数年先を見据えた支援策の準備が進んでいることは、数少ない追い風の材料だったとも言えます。
私自身は、今週のニュースをきっかけに、日持ちする調味料のまとめ買いと、エアコンのフィルター掃除を実行しました。どちらも大げさなことではありませんが、ニュースを「自分ごと」に変換する小さな一歩として、意外と効果があると感じています。
来週も、家計に関わるお金のニュースを分かりやすくまとめてお届けします。今週の内容が、少しでも日々の暮らしの参考になれば嬉しいです。
この記事が役に立ったら、とりじんをフォローしてください
よくある質問
今週、家計にいちばん影響が大きかったニュースは何ですか?
秋にかけての食品値上げが2,000〜3,000品目規模に広がる見通しになったことと、住宅ローン金利が上昇傾向を続けたことです。特に食品値上げは、多くの家庭で毎日の出費に直結します。
円安と円高、今週はどちらに動きましたか?
週の中でアメリカの利下げ観測が強まる場面では円高、様子見の場面では円安寄りとなり、1ドル145円台から148円台の間で一進一退が続きました。
節約のためにすぐできることはありますか?
特売日やプライベートブランド商品の活用、ポイント還元のある支払い方法の利用、エアコンのフィルター掃除などの省エネ対策が、今週のニュースから見えた身近な工夫です。