スーパーのレジで合計金額を二度見したり、ニュースで「値上げ」の文字を見るたびに小さくため息をついたり。そんな1週間だったという方も多いのではないでしょうか。この記事では、8月15日の週にあったお金まわりのニュースを、経済ニュースを普段まったく読まない人でもわかるように、たとえ話を交えながらまとめました。難しい専門用語はいったん脇に置いて、「で、結局うちの財布にはどう関係あるの?」というところまで一緒に見ていきましょう。

今週のダイジェスト

  • 米利下げ観測で円高の期待が出たものの、週後半は原油高でまた円安寄りに戻りました
  • スーパーの「具なし麺」がじわじわ増加、お米も7週ぶりに値上がりしています
  • 車の水没は保険金請求の前にまず写真撮影が超重要という話が出ました
  • 新卒の初任給100万円求人に応募が殺到、稼ぐ力の二極化が進んでいます
  • ニチレイへのサイバー攻撃など、企業ニュースが家計にじわり影響する週でした
  • クロマグロの漁獲枠が25%増え、お刺身が安くなるかもしれません
  • 中東情勢の緊迫で株安・原油高の懸念、NISA勢は長期目線を忘れずに
YU人
YU人
今週も値上げのニュースばっかりだったの?
とりじん
とりじん
それだけじゃないよ。円安が戻ったり、逆にお得になりそうな話もあったから、順番に見ていこう

為替(円安・円高)、結局どっちに動いた?

ニュースで「円安」「円高」という言葉を聞くたびに、正直ピンとこないという方もいるかもしれません。円安というのは、同じ100円で買える海外のものが減ってしまうこと。海外旅行のおみやげが去年より一回り小さくなるようなイメージだと思ってもらえれば大丈夫です。逆に円高は、その反対で海外のものが少し安く感じられる状態です。

海外の地図を背景にスマートフォンを操作する手元、為替や国際経済の動きをイメージした写真

週の始め(8月15日)は、アメリカの物価の伸びを示すCPI(消費者物価指数)という指標が落ち着いてきたことで、アメリカが利上げの手を緩めて金利を下げるのでは、という見方が強まりました。金利というのは銀行や国がお金を貸し借りするときの”値札”のようなもので、これが下がると海外にお金を置いておく魅力が薄れ、円が買われやすくなります。実際、8月16日時点では1ドル=159円台前半まで円の価値が少し戻る場面もありました。

ところが週の後半になると、今度は原油の値段が上がったことでドルを欲しがる人が増え、再び円安方向に押し戻される展開になりました。期待と現実が綱引きした1週間、というのが実際のところです。

で、うちの財布はどうなる? 円安が続いている間は、ガソリンや輸入食品、電気代の値上がり圧力が残り続けるということです。逆に円高に振れた場面では、輸入品が少し安くなるチャンスでもありました。とはいえ数日単位で一喜一憂するようなものではないので、「今は円安寄りなんだな」くらいの体感で持っておけば十分だと思います。

個人的には、為替のニュースは「値上がりする・しない」を当てるゲームだと思わずに、家計の天気予報くらいの感覚で聞いておくのがちょうどいいと感じています。傘を持って出るかどうかを決める程度の参考情報、というイメージです。

スーパーで感じた「あれ、また値上がり?」

お茶碗に盛られた白いご飯に箸を渡した写真、コメの価格上昇をイメージ

お米売り場の前で、値札を二度見した経験はありませんか。今週の話題のひとつが、スーパーで売られているお米の平均価格が5キロあたり3,220円となり、7週間ぶりに値上がりしたというニュースです。毎日食べる主食だからこそ、数十円の値上がりでも積み重なると家計への影響は無視できません。

もうひとつ気になったのが、あえて具材を入れずに価格を抑えたカップ麺・冷凍麺が続々と発売されていること。物価高が続く中でメーカー側が編み出した「値段を据え置くための工夫」とも言えます。自分で卵や余り野菜、もやしなどをトッピングすれば、栄養バランスを保ちながら食費を抑えられる、というのが実用的な使い方です。

前回の記事でも食品の細かい値上げラッシュについて取り上げましたが、今週も似た流れが続いています。1品あたりは数十円でも、食卓にのぼる品目が多いぶん、月単位で見るとじわじわ効いてくるのがこのタイプの値上げの厄介なところです。

で、うちの財布はどうなる? お米だけで見れば5キロあたり数十円〜100円程度の負担増ですが、他の値上げと合わさると、4人家族なら月に数百円〜千円単位でじわじわ効いてくる可能性があります。「具なし麺+自前トッピング」のように、加工の手間を家庭側で肩代わりして安さを取りにいく買い方は、今後も増えていきそうです。

私自身、値上げのニュースを見るたびに身構えてしまいますが、今週のように「具は自分で足せば安く済む」という抜け道が見えると、少し気持ちが楽になります。全部を値上げのせいにして諦めるのではなく、工夫できる余地を探す視点は持っておきたいところです。

ガソリン代・電気代まわりの動き

オレンジ色の丸いアイコンに描かれた石油ドラム缶のイラスト、原油価格の動きをイメージ

給油のたびにメーターの数字が伸びるスピードが早い気がする、と感じている方もいるかもしれません。週の後半、原油の値段が上がったことでドルを買う動きが強まり、円安が進んだという話は為替のところでも触れた通りです。原油高と円安が同時に来ると、ガソリンや灯油、電気代を押し上げる方向に働きやすくなります。

背景には中東地域の情勢が不安定になっていることもあり、原油の供給に対する不安から価格が上がりやすい地合いが続いています。エネルギーは生活のあらゆる場面で使うものなので、ここが値上がりすると家計への影響範囲は広くなりがちです。

で、うちの財布はどうなる? 具体的な値上げ幅はまだ確定的な数字が出ていない段階ですが、「原油高+円安」が重なっている今は、ガソリン代・電気代とも上昇圧力がかかりやすい状況だと考えておくのが無難です。今すぐ何かを変える必要はありませんが、エアコンの設定温度やこまめな消灯など、体感レベルでできる省エネは続けておいて損はないと思います。

私は正直、原油価格のニュースは自分ごとに感じにくいのですが、「給油のたびに少し多めに払っている」という体感とセットで見ると、意外と身近な話だと気づかされます。

もしもの時のお金 ― 保険とトラブルの話

雨粒がついた車の窓ガラス越しに見える道路の風景、車の水没被害をイメージ

台風や大雨のニュースが増えるこの季節、今週特に印象的だったのが「車が水没したときの保険金請求」の話です。車両保険というのは、事故や災害で車が壊れたときに修理費用などをカバーしてくれる保険のこと。水没した場合、エンジンを絶対にかけてはいけません。かけてしまうと機械が完全に壊れ、保険の判断にも影響が出る可能性があります。まずはスマホであらゆる角度から被災状況の写真を撮り、そのうえで保険会社に連絡するのが鉄則です。

YU人
YU人
写真を撮るだけでそんなに違うの?
とりじん
とりじん
被災状況が証拠として残るかどうかで、保険金がスムーズに下りるかが変わってくるみたい

もうひとつ、お葬式のプランが複雑になっていて、想定外の追加料金を請求されるトラブルが増えているという話題もありました。基本料金にどこまで含まれていて、何がオプション扱いなのかを事前に確認しておくことが、悲しいときほど大切になります。あわせて、キャッシュレス決済が使える店舗には地域差が大きいという話も出ており、都市部では便利でも地方では今も現金が必須な場面が残っています。

で、うちの財布はどうなる? 車の水没は下手をすると数十万円、車種によっては100万円近い修理・買い替え費用がかかることもあります。「まず写真、それから連絡」という手順を頭の片隅に置いておくだけで、いざというときの負担を大きく減らせる可能性があります。お葬式やキャッシュレスの話も、今すぐでなくても「知っておくだけで得する」タイプの情報として、頭の隅にとどめておくとよさそうです。

今週の内容を見ていて感じたのは、「もしものときに慌てないための予備知識」がそのまま家計防衛につながるということです。保険や冠婚葬祭のようにお金が大きく動く場面ほど、事前の一手間が効いてくるように思います。

お仕事・キャリアのお金の話

木目のテーブルに置かれた履歴書と水の入ったグラス、就職・転職活動をイメージ

「初任給100万円」という求人に、1300人以上の応募が殺到したというニュースには驚いた方も多いのではないでしょうか。一般的な新卒の初任給が20万円前後であることを考えると、実に5倍近い金額です。会社に言われたことをこなすだけでなく、自分で価値を生み出せる人材に対しては破格の給料を払う、実力主義の企業が確実に増えてきています。

一方で、定年前に会社を辞める「早期退職」については、退職後の第二の人生が決して甘くないという現実も話題になりました。しっかりした資金計画がないまま退職すると、老後資金が想定より早く底をつくリスクがあります。あわせて、キャリア相談の専門家「キャリアコンサルタント」の研修制度を見直す動きや、トラック運転手の働き方改革によって配送コストが上がりやすくなっているというニュースもありました。

で、うちの財布はどうなる? 初任給100万円のようなニュースは自分には関係ないと思いがちですが、「スキルを磨いた人ほど稼げる」という流れそのものは、今の仕事にも当てはまります。早期退職を考えている方は、収支計画を立ててから動くことが何より大切です。配送コストの上昇については、まとめ買いや置き配の活用で再配達を減らすことが、地味ですが確実な家計防衛になります。

私は、こうしたキャリア関連のニュースを見るたびに「今の自分のスキルは市場でどう評価されるんだろう」と考えさせられます。すぐに転職するかどうかは別として、自分の得意分野を意識しておくことは、将来の家計の安定にもつながる気がしています。

気になる企業ニュース

企業のニュースは自分に関係ないと思われがちですが、実は巡り巡って私たちの生活に影響してくるものが少なくありません。今週は、大手食品会社のニチレイがサイバー攻撃を受け、従業員の個人情報が漏れた恐れがあるというニュースがありました。企業を狙ったハッキングは他人事ではなく、私たち自身もパスワード管理を見直すきっかけにしたいところです。

また、カタログ通販の「通販生活」が楽天市場から撤退し、自社サイトのみでの販売に切り替えるという動きや、フードデリバリーの「menu」がサービスを終了するというニュースもありました。利用できるサービスの選択肢が減ると、割引クーポンが減ったり配送料が上がったりする可能性があります。そのほか、日立製作所がグループ会社の日立建機の株式を売却する方針だと報じられ、事業の選択と集中を進める大企業の姿勢もうかがえました。

で、うちの財布はどうなる? サイバー攻撃のニュースが出た会社の会員である方は、念のためパスワードを使い回していないか確認しておくと安心です。フードデリバリーのように利用しているサービスが撤退する場合は、代わりのお店やテイクアウト・自炊への切り替えを早めに考えておくと、外食費の急な変動に慌てずに済みます。

企業ニュースは数字だけ見ると難しく感じますが、「自分が使っているサービスに関係あるかどうか」で見ると、意外と身近な話に変わります。今週はそれを実感させられるニュースが多かったように思います。

海外のお金の話

アメリカ政府が、ドローンの部品に対して100%という非常に高い追加関税をかける方針を決めました。関税とは、海外から物を輸入するときにかかる税金のこと。これが2倍になるようなものなので、ドローン関連の製品や部品を使う機器の価格が上がる可能性があります。

YU人
YU人
関税って結局、誰が払うことになるの?
とりじん
とりじん
輸入する会社がまず負担するけど、最終的には商品の値段に上乗せされて、私たち消費者にも回ってくることが多いよ

また、中東地域の情勢が緊迫化したことで東京株式市場でも株価が下落し、世界的な金利上昇も重なってインフレへの懸念が再び強まっています。NISA(少額投資非課税制度)などで海外の株式や投資信託に投資している方にとっては、値動きが気になるニュースだったかもしれません。一方で明るい話題として、太平洋クロマグロの大型魚の漁獲枠が25%増えることになり、日本に届く量が増えれば、スーパーや回転寿司でのお刺身の価格が安定しやすくなる可能性もあります。7月の訪日外国人観光客数が344万人と過去最多を記録したというニュースもありました。

で、うちの財布はどうなる? 関税や中東情勢のニュースは、すぐに家計に直結するわけではありませんが、輸入品や投資関連の値動きにじわじわ影響してきます。NISAで積み立てをしている方は、短期的な値下がりに慌てず長期目線を保つことが大切です。逆にクロマグロの話のように、ルール変更が家計にプラスに働くケースもあるので、海外ニュース=値上げというイメージだけで身構える必要はありません。

個人的には、海外ニュースの中に「値上がりしそうな話」と「値下がりしそうな話」が両方混ざっているのが今週らしいと感じました。片方だけを見て一喜一憂せず、バランスよく受け止めることを心がけたいです。

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今週のまとめ・感じたこと

今週を振り返ると、「期待していた方向とは違う結果になった」というニュースが目立った週だったように思います。円高になるかと思いきや原油高で円安に戻ったり、値上げの話が多い一方でクロマグロのように値下がりが期待できる話も混ざっていたり。経済のニュースは白か黒かで語れることの方が少なく、いろんな要因が綱引きしているんだな、と改めて感じました。

個人的に一番印象に残ったのは、車の水没保険の話です。「まず写真を撮る」という、知っているだけで数十万円単位の損を防げるかもしれない知識は、今のうちに家族にも共有しておこうと思いました。値上げのニュースに気が滅入ることもありますが、具なし麺のように「工夫すれば乗り切れる」ヒントが必ずどこかに隠れているものです。

来週も、家計にとって見逃せないニュースがあれば、できるだけわかりやすくお伝えしていきます。今週も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。