スーパーのレジで「あれ、また高くなってる」と感じたり、ニュースで「円安」「利上げ」という言葉を聞いてなんとなく不安になったり。今週はそんな気持ちになる出来事が本当にたくさんありました。

特に今週は、日銀の金融政策決定会合という「日本のお金のルールを決める大きな会議」が開かれ、ついに利上げが決まるという、ここ数年でもかなり大きな1週間でした。専門用語が多くて難しそうに感じるかもしれませんが、できるだけ身近なたとえに置き換えながら、この1週間の家計にまつわるニュースをまとめてお届けします。

Contents
  1. 今週のダイジェスト
  2. 為替(円安・円高)
  3. 金利・住宅ローン ― 今週いちばんの注目イベント
  4. 食品・日用品の値上げ
  5. 電気代・ガソリン代
  6. 政府の支援策・制度変更
  7. 保険と家計防衛
  8. 株価・企業のニュース
  9. 海外のお金の話・気になる小ネタ
  10. 今週のまとめ
  11. よくある質問

今週のダイジェスト

  • 日銀がついに利上げを決定、住宅ローンへの影響が注目されています
  • 円安がじわじわ進み、週末には1ドル158円台まで到達しました
  • 9月だけで4,923品目が値上げ、コメも約2年ぶりの高値に
  • ガソリン補助金は過去最高の51円、電気代の過大請求も発覚
  • 消費税減税の議論が進み、来週にも方向性が固まる見込みです
  • 保険まわりのトラブルが相次ぎ、契約の見直しが話題になりました
  • アメリカも利上げ、日米そろって金融政策が動いた1週間でした

為替(円安・円高)

海外のお菓子や、輸入もののコーヒー豆。去年と同じものを買ったはずなのに、レシートの金額がじわっと増えている…そんな経験はありませんか?その正体のひとつが「円安」です。円安というのは、同じ100円で買える海外のものが減ってしまうこと。海外旅行に行ったとき、去年と同じ1万円でもおみやげが一回り小さくなってしまうようなイメージです。

金融チャートの上に置かれたコインの写真、為替や物価の動きをイメージ

週の前半:原油高と円安のダブルパンチ

週の前半から、円安と原油価格の上昇が同時に進む「ダブルパンチ」状態が伝えられていました。この2つが同時に来ると、ガソリン代や電気・ガス代にじわじわ値上げの圧力がかかります。
で、うちの財布はどうなる?→ すぐに何かが値上がりするわけではありませんが、冬に向けて光熱費が上がりやすい下地ができた、というイメージです。

木曜:アメリカが3年2カ月ぶりに利上げ

木曜には、アメリカの中央銀行にあたるFRBが0.25%の利上げを決定。これを受けてニューヨークの株価が一時900ドル以上も急落し、為替は1ドル156円台まで円安が進みました。
で、うちの財布はどうなる?→ アメリカの金利が上がると、日本円よりドルを持っておいたほうが有利だと考える人が増え、円安が進みやすくなります。輸入品の値上がりが長引く可能性があります。

週末:日銀も利上げ、158円台まで円安進行

そして週末、日本銀行も政策金利の引き上げを決定しました。ところが、植田総裁の記者会見で「今後の利上げペースには慎重」という受け止め方が広がり、円はむしろ売られて1ドル158円台まで円安が進むという、意外な展開になりました。
で、うちの財布はどうなる?→ 利上げ=円高になりそう、というイメージを持ちがちですが、今回は逆の動きに。輸入品の値段はしばらく高いままと考えておいたほうがよさそうです。

正直、私も最初は「利上げしたのになんで円安になるの?」と混乱しました。為替は金利の数字だけでなく「この先どうなりそうか」という市場の受け止め方にも左右されるので、ニュースの見出しだけで一喜一憂しすぎず、しばらく様子を見るくらいの心構えでいいのかなと感じています。

金利・住宅ローン ― 今週いちばんの注目イベント

「日銀利上げ」というニュースを見るたびに、変動金利で住宅ローンを組んでいる方は「うちの返済額、どうなるの?」とドキッとするのではないでしょうか。今週はまさにその答えが出た1週間でした。

建設中のビルとクレーン、住宅・不動産市場のイメージ写真

そもそも政策金利とは、銀行同士がお金を貸し借りするときの”値札”のようなものです。この値札が上がると、銀行が私たちにお金を貸すときの金利にも影響が及びます。今週は木曜から日銀の金融政策決定会合(いわば「日本のお金のルールを決める会議」)が始まり、金曜には「政策金利を1.25%程度に引き上げる見通し」と報じられ、そして土曜未明、正式に利上げが決定したと伝えられました。

で、うちの財布はどうなる?

結論からいうと、今日明日で返済額がいきなり跳ね上がることはありません。変動金利型の住宅ローンは、一般的に半年に1回のペースでしか金利が見直されないためです。ただし「変わらない」わけではなく、今後の返済額を考える材料が1つ積み上がったということ。この会合の仕組みと住宅ローンへの影響については、こちらの記事でも中学生にもわかるレベルまで噛み砕いて解説しています。

私自身は今のところ賃貸暮らしなので直接の影響はありませんが、いずれ家を買うことを考えると他人事ではありません。もし今、変動金利でローンを組んでいるなら、この機会に一度、固定金利に切り替えた場合とのシミュレーションだけでもしておくと、次に金利が動いたときに慌てずに済みそうです。

食品・日用品の値上げ

スーパーのレジを通したあと、レシートを二度見した経験、今週も何度かあったのではないでしょうか。

電卓とコインの上でジャガイモが天秤のように傾いている写真、食品の値上げをイメージ

9月だけで4,923品目が値上げ

帝国データバンクの調査によると、9月に値上げされる飲食料品はなんと4,923品目。前年の同じ時期と比べて約3倍というハイペースです。原材料費やエネルギーコストの高騰に加え、中東情勢による輸送コストの上昇などが重なっているとされています。
で、うちの財布はどうなる?→ 醤油や油など毎日使うものが値上げの対象になりやすく、4人家族なら月の食費で数百円〜千円単位の負担増につながっていても不思議ではありません。

サバ高騰でニシンが代替品に

不漁で値段が上がっているサバの代わりに、比較的安いニシンを輸入する動きが出ています。
で、うちの財布はどうなる?→ 焼き魚や煮魚のレパートリーにニシンを加えると、いつもより出費を抑えられるかもしれません。

コメの平均価格、約2年ぶりに2000円台へ

新米の取引価格が上昇し、5キロあたりの平均価格が2,971円と、約2年ぶりに2000円台まで高騰しました。
で、うちの財布はどうなる?→ 主食であるお米が上がると家計への影響は大きくなりがちです。ふるさと納税の返礼品でお米をもらう、業務用スーパーでまとめ買いするなど、他の工夫で相殺する発想も選択肢になりそうです。

10月から酒税改正、ビールの値段が動く

10月1日から酒税が改正され、「第3のビール」は増税で値上げ、逆に本来の「ビール」は減税で値下げになります。これに合わせて、人気の「クリアアサヒ」も第3のビールから本物のビールへとリニューアルされることになりました。
で、うちの財布はどうなる?→ 毎晩の晩酌代に直結する話なので、まとめ買いをするなら値上げ前の9月中、というのもひとつの考え方です。

値上げのニュースが続くと気が滅入りますが、9月のブログ記事でも「値上げ前の買いだめが本当に得かどうか」を検証してみました。何でもかんでも買いだめすればいいわけではなく、消費期限・値上げ幅・保管スペースの3つで見極めるのがコツです。気になる方はこちらの記事も参考にしてみてください。

電気代・ガソリン代

給油のたびに表示される金額を見て、思わずため息をついた方もいるのではないでしょうか。

給油ノズルを車に差し込んでいる手元の写真、ガソリン代のイメージ

ガソリン補助金、過去最高の51円に

政府によるガソリン補助金が過去最高の51円まで拡大されました。ドライバーや運送業界にとっては大きな支えになりますが、補助のための財源をどう確保するかも今後の課題です。
で、うちの財布はどうなる?→ 補助が手厚いうちは、レギュラーガソリンの価格上昇がある程度抑えられている状態。この機会に給油のタイミングやルートを見直しておくと、補助が縮小したときの負担を減らせそうです。

関西電力が電気代を過大請求

関西電力が、燃料費調整額などの計算ミスにより、電気料金を最大1400万円過大に請求していたことが発覚しました。
で、うちの財布はどうなる?→ 対象になっているかどうかは電力会社からの案内を待つ必要がありますが、心当たりがある方は念のため検針票を見直してみてもよさそうです。

中東情勢の緊張とエネルギー価格

ホルムズ海峡周辺の情勢不安を受けて、代替ルートの確保などエネルギー市場への影響が懸念されています。これを受けて経済産業省は、電力・ガス会社間でLNG(液化天然ガス)を緊急時に融通し合う新しい枠組みづくりにも乗り出しました。
で、うちの財布はどうなる?→ 今すぐ電気・ガス代が上がるわけではありませんが、冬本番に向けてエネルギー価格が上振れするリスクは頭の片隅に置いておきたいところです。

光熱費は工夫の余地が意外と大きい支出です。以前ブログでも紹介した「契約アンペアの見直し」は、電力会社に一本電話するだけでできる基本料金の節約術なので、まだの方はこの冬が来る前に一度チェックしてみることをおすすめします。

政府の支援策・制度変更

ニュースで「〜へ」という見出しを見ると、まだ決まっていないのか、もう決まったのか分かりにくいですよね。今週動きがあった制度まわりのニュースをまとめます。

消費税減税、来週にも方向性が固まる見通し

消費税の減税に向けて、国会審議に向けた担当閣僚の新設なども検討されており、来週にも大綱がまとまる見込みだと報じられています。
で、うちの財布はどうなる?→ 実現すれば日々の買い物や生活費に直接プラスの影響が期待できる、家計にとって今週いちばん大きい話題かもしれません。ただしまだ「検討」段階なので、確定情報が出るまではぬか喜びしないよう気をつけたいところです。

ふるさと納税、仲介サイトの手数料が下がるかも

総務省の要請を受け、ふるさと納税の仲介サイトが手数料の引き下げや地域還元を検討し始めました。
で、うちの財布はどうなる?→ 自治体に入るお金が増えれば、返礼品がさらに充実する可能性もあります。年末の駆け込み寄付の前にチェックしておきたい動きです。

リスキリング(学び直し)支援が拡充へ

社会人のスキルアップを後押しする国の補助金制度について、キャリアコンサルタント制度の見直しとあわせて拡充が進められています。
で、うちの財布はどうなる?→ 資格取得やスクール費用の一部が補助される仕組みが使いやすくなれば、収入アップを目指す自己投資のハードルが下がりそうです。

制度が変わるタイミングは、家計を見直す一番のきっかけになります。「まだ検討段階だから」と後回しにせず、こういうニュースが出たときにいったん自分の家計にも当てはめて考えてみる癖をつけておくと、いざ制度が始まったときにすぐ動けると感じています。

保険と家計防衛

保険証券、最後に中身を確認したのはいつでしょうか。今週は保険まわりのニュースが目立ちました。

ソニー生命の営業員による詐取事件

ソニー生命の営業員が、顧客から新たに5000万円をだまし取っていたことが判明しました。
で、うちの財布はどうなる?→ 保険を契約している方は、営業担当者の話を鵜呑みにせず、保険証券や毎月の口座引き落とし履歴を一度見直してみるのが被害を防ぐ第一歩です。担当者と対面せずに角を立てず見直す方法はこちらの記事にまとめています。

カスハラ対応保険が登場

迷惑客(カスタマーハラスメント)への対応費用を補償する保険が、業界で初めて登場しました。
で、うちの財布はどうなる?→ 店舗運営や個人事業をしている方にとっては、理不尽なトラブルから身を守る新しい選択肢が増えたことになります。

損害保険金の支払いが数百億円規模に

相次ぐ地震や豪雨災害への損害保険金の支払いが数百億円規模に膨らむ見込みで、将来的な火災保険料や地震保険料のさらなる値上げが懸念されています。
で、うちの財布はどうなる?→ 保険料は「上がってから焦る」より「上がる前提で家計に組み込んでおく」ほうが精神衛生上もラクです。更新時期が近い方は早めに見積もりを取っておくのも手です。

保険は「入って終わり」ではなく、ニュースをきっかけに定期的に点検するものだと今週改めて感じました。担当者への遠慮で見直しが後回しになっている方は、この機会に一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

株価・企業のニュース

「株価が下がった」というニュース、投資をしていない人には関係なさそうに見えて、実は巡り巡って生活に影響することもあります。

パソコン画面に映る株価チャートの写真、株式市場のイメージ

個人金融資産、過去最高の2,519兆円

日本国内の個人金融資産が過去最高を更新しました。NISAの普及や株高を背景に、投資による資産の増加が目立っています。
で、うちの財布はどうなる?→ 「貯蓄から投資へ」という流れが数字にも表れている形ですが、無理に人と同じことをする必要はありません。あくまで自分の生活防衛が先、というスタンスで大丈夫です。

フリマアプリ最大手、メルカリ株が3割下落

メルカリの株価が急落し、1カ月で約3割の下落となりました。個人間取引市場の競争が激しくなっていることなどが背景です。
で、うちの財布はどうなる?→ 直接家計に響く話ではありませんが、メルカリを不用品の売却先として使っている方は、サービス自体の動向として頭の片隅に置いておいてもよさそうです。

企業の再編・買収の動き

SBIホールディングスがライブドアを、サンマルクHDが人気うどん店「つるとんたん」をそれぞれ買収すると発表しました。半導体関連株には売りが先行し、株価全体を押し下げる場面もありました。
で、うちの財布はどうなる?→ 普段利用しているお店やサービスの運営会社が変わることもあるので、身近なブランドのニュースは意外と見逃せません。

新築マンション価格、4カ月ぶりに1億円割れ

8月の首都圏新築マンションの平均価格が、4か月ぶりに1億円を下回りました。依然として高水準ですが、日銀の利上げ観測などを背景に、不動産市場にも少しずつ変化の兆しが出てきています。
で、うちの財布はどうなる?→ マイホームを検討している方にとっては、金利動向とあわせて注視しておきたい数字です。

企業の合併・買収のニュースは一見自分には関係なさそうに思えますが、いつも行くお店の裏側で起きていることも多いです。「あ、この会社が買収されたんだ」くらいの感覚で眺めておくだけでも、世の中の景気の温度感がなんとなくつかめる気がしています。

海外のお金の話・気になる小ネタ

海外のニュースは自分に関係ない、と思われがちですが、意外と日本の家計にもつながっています。

アメリカの物価上昇、なかなか収まらず

アメリカの8月の消費者物価指数(CPI、いわば「アメリカ版の値上げ具合を示す通知表」)が3.4%上昇し、高止まりが続いています。
で、うちの財布はどうなる?→ アメリカのインフレが長引くと円安も長引きやすく、日本の輸入品の値上がりが続く可能性があります。

アメリカがジャガイモの輸入解禁を要求

日本国内への生鮮ジャガイモの輸入解禁をめぐり、アメリカが手続きの加速を強く求めています。
で、うちの財布はどうなる?→ 実現すれば、じゃがいもを使った加工食品(ポテトチップスなど)の品薄が解消される期待がある一方、国内農業への影響を心配する声もあります。

訪日外国人客が減少、働き方のニュースも

8月の訪日外国人客数は前月比で10%近く減少しました。また国内では、学生を安い労働力として使う「時給100円」のブラックインターンが問題になったほか、社会保険への加入義務を逃れていた企業が38社、対象者1万1610人にのぼることも判明しました。
で、うちの財布はどうなる?→ 直接の影響は少なくても、将来の年金や働き方全体に関わる話なので、他人事にせず知っておきたいニュースです。

中古スマホ市場が活況

最新のiPhoneなどの価格が高騰する中、状態の良い中古スマホを選ぶ人が急増しています。
で、うちの財布はどうなる?→ 通信費や端末代の節約先として、中古スマホという選択肢がすっかり定着してきた印象です。

海外のニュースは遠い話に感じますが、為替や物価を通じて意外と早く日本の家計にも波及してきます。個人的には、アメリカの物価や金利のニュースが出たときは「これ、数カ月後の円安・値上げにつながるかも」くらいの感覚で見るようにしています。

今週のまとめ

今週を振り返ると、なんといっても日銀の利上げ決定が一番のニュースでした。数年前から「そのうち上がるかも」と言われ続けてきたことが、実際に動いた瞬間に立ち会えたのは、家計を考えるうえでも良い節目だったように思います。一方で、利上げしたのに円安が進むという意外な展開もあり、経済のニュースは「一つの数字が動いたから、こうなるはず」と単純には言えないのだと改めて感じました。

食品や日用品の値上げ、電気代の過大請求、保険をめぐるトラブルなど、家計に直接効いてくるニュースも盛りだくさんの1週間でした。ただ、値上げのニュースを見るたびに落ち込むのではなく、「代替品を試してみる」「補助金や制度を活用する」「保険を見直すきっかけにする」というふうに、できることから少しずつ対応していく姿勢が、結局いちばんの家計防衛になるのかなと感じています。

来週も、日銀の利上げ後の市場の反応や、消費税減税の議論の行方など、引き続き目が離せないニュースが続きそうです。難しく感じるニュースも、身近なたとえに置き換えながら、また来週まとめてお届けします。

よくある質問

今週いちばん大きかった家計ニュースは何ですか?

日銀が政策金利の引き上げを決定したことです。住宅ローンの変動金利などに影響が及ぶ可能性がありますが、変動金利の見直しは一般的に半年に1回のペースのため、今日明日で返済額が急に変わるわけではありません。

円安はいつまで続きそうですか?

今週は日米の金融政策イベントが重なったことで、週末にかけて1ドル158円台まで円安が進みました。いつまで続くかを断定することはできませんが、しばらくは輸入品の値上がりが続く可能性があるとみられています。

値上げが続く中でできる工夫はありますか?

サバの代わりにニシンを使う、酒税改正前にビールをまとめ買いする、ふるさと納税の返礼品を活用するなど、代替品や制度をうまく使うことが家計防衛につながります。

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