スーパーのレジを通したあと、レシートを見て「あれ、思ったより高い?」と固まった経験、今週もあった方は多いのではないでしょうか。この記事では、10月3日〜10月9日に出たお金まわりのニュースを、経済ニュースを普段まったく読まない人でも最後まで読めるように、身近なたとえ話を交えながらまとめました。ソーセージや牛丼の値上げ、野菜の高騰、そして連日の個人情報漏えい。ニュースの数はとても多い1週間でしたが、「で、結局うちの財布にはどう関係あるの?」というところまで一緒に整理していきます。

Contents
  1. 今週のダイジェスト
  2. 食べ物の値上げラッシュ ― ソーセージも牛丼もじわじわ
  3. 野菜と食材 ― レタス5割高、白菜も「鍋ができない」
  4. 食料品の消費税減税が国会の大テーマに
  5. 金利と住宅ローン ― 約30年ぶりの水準に
  6. 連日の個人情報漏えいと、金融機関の不祥事
  7. 人手不足と倒産、身近なお店が消えていく
  8. 暮らしと働き方・お金の制度のミニニュース
  9. 今週のまとめ
  10. よくある質問

今週のダイジェスト

  • ソーセージや牛丼など、身近な食べ物の値上げが続きました
  • レタスや白菜が高くなり、鍋やサラダの出費が気になる週でした
  • 食料品の消費税を下げる案が、国会の大きなテーマになりました
  • 10年物の国債の利率が約30年ぶりの水準になり、金利上昇が鮮明です
  • 大手企業の個人情報漏えいが、ほぼ毎日のように報じられました
  • 人手不足や物価高で、居酒屋やガソリンスタンドの苦境が目立ちました
  • 実質的な消費支出は9か月連続で減り、家計の節約モードが続いています
YU人
YU人
今週は値上げと情報漏えいのニュースばっかりだった気がする…
とりじん
とりじん
そうなんだよ。しかも全部、私たちの生活につながっている話なんだ。順番に見ていこう

先週の様子は前回の「9/25週の家計ニュースまとめ」にまとめています。為替や日銀の動き、お米の値段の乱高下を扱いました。あわせてご覧ください。

食べ物の値上げラッシュ ― ソーセージも牛丼もじわじわ

牛肉がのった丼ごはんの写真、牛丼など外食の値上げをイメージ

袋の中身を見て「あれ、前より少ない?」と思ったことはありませんか。値段は同じなのに量が減る、あの現象です。今週はまさにそのニュースがありました。

シャウエッセンが「実質値上げ」

日本ハムが、人気のソーセージ「シャウエッセン」の内容量を減らすと発表しました。値札の数字は変えずに中身を減らす「シュリンクフレーション」と呼ばれるやり方で、いわば”こっそり値上げ”です。理由は原材料費や物流費の高騰とされています。

で、うちの財布はどうなる? 袋の値段は同じでも、1グラムあたりで見ると割高になります。朝食やお弁当に毎週使う家庭なら、年間で見るとじわっと効いてくるタイプの値上げです。

松屋の牛めしが全品20円アップ

牛丼チェーンの松屋が、牛めし全品を20円値上げすると発表しました。たかが20円、と思うかもしれません。ただ、週に3回食べる人なら1か月で約240円、1年で約2,900円の増え方になります。ワンコインに近いランチだからこそ、小さな値上げが積み重なる怖さがあります。

で、うちの財布はどうなる? 外食ランチを週数回食べる人ほど、じわじわ影響が出ます。お弁当を週1回混ぜるだけでも、値上げ分は取り戻せそうです。

イオン系スーパーが約100店舗を閉店へ

イオン系列の食品スーパーが、採算の合わない約100店舗を閉める方針だと伝えられました。近所のスーパーが減ると、遠くの店まで行く手間や交通費がかかり、比べて買える店も減ります。「安い店が近くにある」こと自体が、実は家計を守る力だったのだと気づかされます。

で、うちの財布はどうなる? 閉店の対象かどうかはまだわかりませんが、お住まいの地域の店舗情報をチェックしておくと安心です。ネットスーパーや宅配の送料も含めて、一度「最安ルート」を考え直す機会にもなります。

YU人
YU人
量が減るのって、気づきにくいから困るよね
とりじん
とりじん
だから最近は、値札より「100gあたり」の表示を見る人が増えているんだ

個人的には、こういう値上げのニュースを読むたびに「気づかないうちに払っている分」が一番怖いと感じます。値札の数字だけでなく、内容量や1グラムあたりの値段までさっと見る習慣をつけると、レジ前で慌てずに済みそうです。

野菜と食材 ― レタス5割高、白菜も「鍋ができない」

色とりどりの野菜が並ぶスーパーの売り場の写真、野菜価格の高騰をイメージ

秋になり、そろそろ鍋やシチューが恋しくなる季節。そんなタイミングで、野菜の値段が家計に追い打ちをかけています。

レタスが平年比で約5割高

9月下旬以降、全国のスーパーでレタスの価格が平年より約5割高くなっていると報じられました。原因は夏の猛暑と長引く残暑で、野菜の育ちが悪くなったことです。野菜は工場で作る製品と違い、天気にそのまま左右されます。「去年と同じ値段で買えない」のは、お店の都合というより畑の事情なのです。

で、うちの財布はどうなる? サラダ用の葉物を毎日買う家庭では、体感として「いつもの買い物かごが少し重い」状態が続きそうです。レタスにこだわらず、キャベツやもやしなど価格が落ち着いている野菜に切り替えるのも手です。

白菜も高騰、「高くて鍋ができない」という声

鍋の主役といえば白菜ですが、こちらも値上がりしています。スーパーでは「高くて鍋料理ができない」と困る人が続出していると伝えられました。鍋は本来「安く、まとめて、あたたかく」食べられる家計の味方でしたが、その前提が揺らいでいます。

で、うちの財布はどうなる? 白菜は1玉でなく、カット売りや冷凍野菜をうまく使うと無駄が出ません。高いときは無理に買わず、旬を迎えて値が落ち着くのを待つ判断もありだと思います。

米国産ジャガイモの解禁前倒し案と、ジャガイモの安定供給

長年制限されてきた米国産ジャガイモの生鮮輸入について、解禁を前倒しする案が浮上しました。ファストフードのポテト不足の解消や、価格の安定が期待される一方、国内の農家さんからは心配の声も出ています。同じ週には、食品メーカーが病気に強い「抵抗性品種」のジャガイモを増やしているという話題もありました。気候変動で畑の収穫が読みにくくなる中、企業と農家が組んで安定供給を目指す動きです。

で、うちの財布はどうなる? すぐにポテトチップスが安くなるという話ではありませんが、「身近なおやつの値段が安定するかどうか」の分かれ道になるニュースです。続報には注目しておきたいところです。

和菓子店の倒産が過去最多ペース、フジパンは熊本工場の再開を断念

砂糖や小豆などの原材料が高くなり、職人さんも足りない。そんな事情から、老舗の和菓子店の倒産が過去最多のペースで進んでいます。また、火災で止まっていたフジパンの熊本工場は、再建と生産再開を断念すると発表されました。食品工場は一つ止まると、パンや和菓子の供給の流れに影響が出やすいのが難点です。

で、うちの財布はどうなる? 近所の和菓子店やパン屋さんが急になくなることもありえます。好きなお店があるなら、「いつもの一つ」を買って応援するのも、地味ですが大切な行動です。

野菜の値段は、私たちが決められるものではありません。だからこそ「高いときの代わり」をいくつか持っておくと、気持ちにも余裕が出ると感じます。たとえば鍋の白菜が高ければ、きのこや大根で量を増やすなど、”代役の食材リスト”をスマホのメモに作っておくのもおすすめです。

食料品の消費税減税が国会の大テーマに

夜の東京の高層ビル群の写真、国会や政策の動きをイメージ

レジで払うお金のうち、「消費税」が一番身近な税金かもしれません。今週はその消費税、特に食べ物にかかる分を下げようという議論が大きく動きました。

食品の消費税を「1%」にする案、賛否が割れる

物価高への対策として、食品の消費税率を1%まで下げる案が話題になりました。家計の負担が減ると期待する声がある一方で、国の税収が大きく減ることや、お店のレジやシステムが複雑になることを心配する声もあり、意見が割れています。

臨時国会が開幕、「減税法案」も提出

臨時国会が開かれ、食料品の消費税減税が最大の争点になりました。さらに週末には、野党が食料品の消費税を下げる法案を国会に提出したとも伝えられました。ただし、法案が出たからといってすぐ実現するわけではありません。与野党で話し合い、賛成が集まって初めて決まります。

で、うちの財布はどうなる? 仮に食品の税率が下がれば、毎日の食費に直接効きます。ただ、まだ決まった話ではないので、「決まるまでは今まで通り」と考えて、続報を待つのがよさそうです。税率が変わるときは、お店の値札やレシートの表示がどうなるかも確認しておくと安心です。

実質消費支出が9か月連続でマイナス

総務省が発表した8月の家計調査では、物価の変化を取り除いた「実質消費支出」が9か月連続で減りました。簡単に言うと、「値段が上がった分を差し引くと、買えているものの量は減っている」ということです。みんなが財布のひもを固くしている様子が数字に出ています。

で、うちの財布はどうなる? 自分の家計だけが苦しいわけではなく、全体として節約モードが続いているという確認になります。無理に我慢を重ねるより、家計簿アプリで固定費の見直しから手をつけるのが続けやすい方法です。

気になった政治の話題

新しく就任した規制改革担当大臣が、デジタル化などで経済を活性化する意気込みを語りました。一方で、農林水産大臣が地元の道路整備を巡る「予算カット」発言を撤回し、謝罪する場面もありました。政治家の言葉ひとつで、予算や制度への見方が変わることがよくわかります。

消費税の話は、「下がるなら嬉しい」で終わりがちですが、下がった分の穴埋めはどこかで必要になります。私は「減税されたら得」という単純な見方だけでなく、「その後の制度がどう変わるか」まで気にするようにしたいと感じました。

金利と住宅ローン ― 約30年ぶりの水準に

電卓とお金が並んだ写真、金利や住宅ローンの計算をイメージ

「金利」と聞くと難しく感じますが、要はお金を借りるときの”レンタル料”のこと。借りる人はこのレンタル料が高いと負担が増え、預ける人はレンタル料が高いと利息が増えます。

10年物国債の利率が「年3.1%」に

財務省が出す10年物の国債の表面利率が、約30年ぶりの水準となる年3.1%に引き上げられました。国債というのは、国がお金を借りるために出す借用書のようなもの。その利率が上がったということは、世の中全体の金利が上向いている表れです。預金や住宅ローンの金利にも、時間をおいて影響してくる可能性があります。

日銀の植田総裁「利上げを進める考え」

日銀の植田総裁は、物価が想定より大きく上がるリスクを警戒しつつ、これからも慎重に利上げを進めていく考えを示しました。政策金利は、銀行同士がお金を貸し借りするときの”値札”にあたります。これが上がれば、変動金利の住宅ローンの返済額も上がりやすくなります。

で、うちの財布はどうなる? 変動金利で住宅ローンを組んでいる方は、返済額のシミュレーションを一度やってみると安心です。ご自身の契約内容によって影響は変わるので、まずは金融機関の返済シミュレーションで確認してみてください。

マンション市場の「ワニの口」

首都圏のマンション市場では、販売価格が上がる一方で契約率が下がる「ワニの口」と呼ばれる状態が続いています。ワニが口を開けたように、価格の線と契約率の線が上下に開いていくためにこう呼ばれます。値段が高すぎて、一般の家庭には手が届きにくくなっているということです。

海外の物価と雇用の動き

アメリカでは雇用統計で就業者数の伸びが市場予想を下回り、「追加の利上げはしばらくないのでは」という見方が広がりました。ユーロ圏では9月の消費者物価指数が前年同月比3.8%上昇し、3年ぶりの高い水準になっています。日本国内でも、日銀の地域経済報告で「AI関連の需要が生産を押し上げている」ことが示され、地方の工場にもその恩恵が及び始めたとされています。

で、うちの財布はどうなる? 海外の数字は、円相場や輸入品の値段を通じて、数か月遅れで日本の家計にも響いてくることがあります。ただ、日々の生活で何かを変える必要はありません。「世界的に物価と金利が気になる局面」だと知っておく程度で十分です。

金利のニュースは、住宅ローンを組んでいない人には縁遠く感じやすい話題です。ただ、預金の利息や将来の家の購入計画にも関わってくるため、「いつか自分にも関係する話」としてざっくりつかんでおくと、いざというときに慌てずに済むと感じます。

連日の個人情報漏えいと、金融機関の不祥事

スマートフォンと鍵のマークのイメージ写真、サイバーセキュリティと個人情報の保護

今週は、お金の話というより「お金を守る話」のニュースが続きました。個人情報の漏えいが、ほぼ毎日のように報じられたのです。

漏えいの報道が相次いだ企業と件数

報じられた内容を並べると、次のような規模でした。

  • 焼肉きんぐなどを運営する物語コーポレーション:公式アプリの会員情報、約1,079万件
  • ブックオフグループ:氏名・住所・パスワードを含む最大643万件
  • JR九州:メールアドレス最大130万件
  • 旭化成のグループ会社:約55万人分
  • 第一ライフ:従業員や退職者など約12万人分
  • 大和証券の委託先:顧客約11万人の氏名や口座番号など

これに加えて、カーシェアなどで運転免許証の画像が流出した問題では、被害者が損害賠償を求める集団訴訟の動きも出ています。いずれも「漏れた可能性がある」段階の情報を含み、詳細は各社の発表を確認する必要があります。

で、うちの財布はどうなる? 漏えいそのものでお金が減るわけではありません。ただ、流出した情報を使ったなりすましやフィッシング詐欺(だましのメール)が、あとからやってくることがあります。心当たりのないメールやSMSのリンクは開かない、同じパスワードを複数のサービスで使い回さない。この2つだけでも、被害に遭う確率はぐっと下がります。

プルデンシャル生命の問題が拡大

週の初めには「金融庁が業務停止命令を検討」と報じられたプルデンシャル生命。その後、元社員らが顧客から保険料を不適切に受け取っていた被害額が約52億円に上ると判明し、社長が陳謝しました。週の終わりには、関与した64人の解雇も発表されています。保険は「万が一」のために長く払い続ける契約なので、会社への信頼が何より大事な商品です。

で、うちの財布はどうなる? 契約者の方は、会社からの連絡を確認しておくと安心です。身に覚えのない契約や支払いがないか、保険証券と通帳を照らし合わせてみてください。

情報漏えいの報道を毎日見ていると、「また?」と慣れてしまいそうになります。でも、慣れてしまうのが一番危ないとも感じます。この機会に、お金に関わるサービス(銀行、クレジットカード、証券など)のパスワードだけでも見直しておくと、自分で守れる範囲がぐっと広がります。

人手不足と倒産、身近なお店が消えていく

積み重なった硬貨の写真、企業の倒産や経営の厳しさをイメージ

ニュースの見出しにある「倒産」や「廃業」は、遠い世界の話に聞こえます。でも、その多くは私たちがふだん使っているお店や施設です。

人手不足倒産が上半期で過去最多

働き手が見つからず、お店や会社が続けられなくなる「人手不足倒産」が、今年度の上半期で過去最多になったと報じられました。飲食、建設、物流といった、人の手が欠かせない業界で特に深刻です。給料を上げて人を集めたくても、体力のない中小企業は競争についていけません。

居酒屋の倒産が年間200件超えのペース

居酒屋の倒産は、初めて年間200件を超えそうなペースだとされています。食材費の高騰、人手不足、コロナ後に宴会が減ったことが重なりました。同じように、全国でガソリンスタンドの廃業も加速しています。電気自動車の普及や人口減少、設備の老朽化、後継者不足が原因で、地方では「給油難民」が出る心配も指摘されています。

で、うちの財布はどうなる? 近所のお店が減ると、移動の手間や費用が増えます。特に車で通勤している方は、給油できる場所が減るリスクを頭の片隅に置いておくとよいでしょう。いつも使うお店や、頼りにしているサービスを大切にすることが、地域を守る小さな一歩にもなります。

ゆうちょATMがファミマから順次撤去へ

ファミリーマートの店内にあるゆうちょ銀行のATMが、順次サービスを終了して撤去されることがわかりました。手数料がかからず現金を引き出せる便利な場所が減るので、利用していた方は引き出す場所を見直す必要があります。

で、うちの財布はどうなる? ATMの利用手数料は、1回110円や220円でも、積み重なると年間で数千円になります。ご自身の銀行の無料ATMの場所を一度確認しておくと、無駄な手数料を防げます。

海外・企業の動き(セブン、スタバ、テスラなど)

セブン-イレブンはインド市場からの撤退を決め、全31店舗を閉めることになりました。スターバックスはメキシコ料理チェーンの買収を検討していると報じられ、テスラの世界販売台数は減少に転じたと伝えられました。映画界では、パラマウントとワーナーという老舗ブランド名が、買収や合併で姿を消すと報じられています。ビール大手の公取委立ち入り検査を受けて、アサヒグループHDの社長が「カルテルの認識はない」と述べる場面もありました。

一方で、明るいニュースもありました。ユニクロのファーストリテイリングは海外事業が好調で過去最高の業績に。スポーツ用品のアシックスは「売上1兆円」を視野に入れる回復を見せ、三菱重工は山口県下関市に新しい造船工場をつくる方針を示しました。次世代半導体の国産化を目指すラピダスは半導体の設計会社17社と連携し、日立とファナックが「フィジカルAI」(現実世界で動くAIロボット)の分野で協力を発表しています。雑貨チェーンの3COINSは成長が鈍化し、消費者の”飽き”への対応が課題とされました。

で、うちの財布はどうなる? これらは直接家計を変える話ではありませんが、企業の元気が出れば、長い目で見て給料や雇用に効いてくる可能性があります。身近なブランドの浮き沈みを追うと、世の中の消費の空気を感じ取りやすくなります。

倒産や撤退のニュースに触れると暗い気分になりがちですが、同じ週に明るい成長のニュースもある、というのが今の日本経済のリアルな姿だと感じます。偏った見方に引きずられず、両方を見るくらいがちょうどいいのかもしれません。

暮らしと働き方・お金の制度のミニニュース

大きなニュースの陰で、暮らしや働き方に関わる話題もいくつかありました。短くまとめて紹介します。

「こどもNISA」の注意点

子育て世代の資産づくりで注目されている「こどもNISA」について、贈与税の扱いや、お金を引き出すときの制限など、意外な落とし穴があると専門家が指摘していました。制度は細かい決まりが多いので、始める前に条件を確認するのが基本です。なお、この記事は特定の商品や運用をすすめるものではありません。

働き方:時短勤務の父、カスハラ、高専卒の採用

収入や出世より家族との時間を優先して、時短勤務を選ぶ男性が増えている一方で、職場の理解不足やキャリアへの不安といった壁も残っています。薬局や病院では患者からの暴言などのカスタマーハラスメントが増え、人手不足のなかでスタッフの負担が大きくなっているそうです。そしてIT人材が足りないなか、技術と実践力を兼ね備えた「高専卒」への企業の求人が増えています。

ほかにも気になった話題

サザンオールスターズの関口氏が代表を務める会社が、国税局から約5.8億円の申告漏れを指摘されたと報じられました。訪日外国人の増加で「ハラル対応食品」の市場が広がり、食品メーカーや飲食店が参入していることも話題になりました。配膳ロボットが運ぶ料理を別の客が取ってしまう「横取り」トラブルに、しゃぶ葉が対策を始めたという、ちょっとクスッとするニュースもありました。日本の即席麺「出前一丁」が香港で独自に進化し、国民食レベルに定着しているという話や、日本とオーストラリアの財務相が重要鉱物の協力を進める新しい枠組みで合意した話もありました。日本と東南アジア諸国が緊急時に石油備蓄を融通し合う枠組みの検討を始めたことは、中東情勢の緊迫化によるエネルギー供給の不安に備える動きです。

で、うちの財布はどうなる? 石油の備蓄の話は、ガソリン代や電気代の安定に長い目でつながります。個人でできることは少ないですが、エネルギーの価格は家計の大きな固定費なので、ニュースの端々を気にしておく価値はあります。

こうした「小さめのニュース」の中にこそ、暮らしのヒントが隠れている気がします。たとえば時短勤務の話は、家計だけでなく「時間をどう使うか」という大切な視点を与えてくれます。お金だけでなく時間の豊かさも含めて、自分のバランスを考えるきっかけにしたいと感じました。

今週のまとめ

今週を振り返って一番印象に残ったのは、値上げの話が「値札の数字」だけでなく、「中身が減る」「お店が減る」「野菜が高い」という形で、生活のあちこちに現れていたことです。ソーセージも牛丼もレタスも白菜も、単体で見れば小さな変化です。でも重なると、実質消費支出が9か月連続で減るという数字になって表れます。家計が苦しいのは自分のせいではなく、世の中全体の流れなのだと知るだけでも、少し気持ちが軽くなる気がします。

もうひとつ強く感じたのは、お金を「増やす」話より、お金を「守る」話の比重が高かった点です。1,000万件規模の個人情報漏えいが相次ぎ、保険会社の不祥事も明らかになりました。パスワードの使い回しをやめる、怪しいメールを開かない、保険証券や通帳をときどき見直す。どれも今日からできる、お金の守り方です。

そして、金利が約30年ぶりの水準に動き始めたことも見逃せません。国債の利率が上がり、日銀の総裁が利上げを進める考えを示したという流れは、変動金利の住宅ローンを組んでいる方にとっては特に気になる話です。慌てる必要はありませんが、「金利のある世界」に戻りつつあるという感覚は、持っておいて損はなさそうです。

食料品の消費税減税のように、実現すれば家計に効く話もありました。ただ、まだ決まっていない話に期待しすぎず、自分の手でできる節約や見直しを続けるのが現実的だと思います。来週もまた、家計にとって気になるニュースをこの場でまとめていきますので、よろしければ次回もチェックしてみてください。

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よくある質問

Q. 今週、食費にいちばん関係したニュースは何ですか?
A. シャウエッセンの内容量減少による実質値上げ、松屋の牛めし全品20円値上げ、レタスや白菜の高騰など、身近な食べ物の値上がりが目立ちました。食料品の消費税を下げる案も国会で議論されましたが、まだ決まっていません。

Q. 個人情報が漏れたかもしれないとき、まず何をすればよいですか?
A. 該当するサービスのパスワードを変更し、同じパスワードを使っている他のサービスも変えるのが基本です。心当たりのないメールやSMSのリンクは開かず、各社の公式発表を確認するようにしてください。