コンビニのレジで「あれ、また値段変わった?」と二度見したり、ニュースで「1ドル159円」の文字を見て思わずため息をついたり。今週もそんな1週間だった方、多いのではないでしょうか。この記事では、9月19日〜25日にあったお金まわりのニュースを、経済ニュースを普段まったく読まない人でも最後まで読めるように、身近なたとえ話を交えながらまとめました。難しい専門用語はいったん脇に置いて、「で、結局うちの財布にはどう関係あるの?」というところまで一緒に見ていきましょう。

今週のダイジェスト

  • 日銀は利上げの翌週、一転して金融政策を据え置きました
  • 円相場は158円台から159円台まで、乱高下が続いています
  • お米は高騰と急落を繰り返し、政府も対応に追われました
  • 金利の先高観から、住宅の駆け込み購入が増えています
  • 消費税減税やこどもNISAなど、支援策の議論が前進中です
  • 投資の神様バフェット氏の引退など大型ニュースも相次ぎました
  • 高齢者の住まい探しの厳しさなど、暮らしの課題も見えた週でした
YU人
YU人
今週も為替がずっとニュースになってた気がする!
とりじん
とりじん
そうなんだよ、しかも1週間の中でかなり動きが激しかったんだ。順番に見ていこう

為替(円安・円高)のジェットコースター

為替や株価のチャートが並ぶモノクロのパソコン画面の写真、円安・円高の値動きをイメージ

スマホのニュース通知で「1ドル○○円」という数字を見るたびに、正直「それで結局どっちがいいの?」と思ってしまう方も多いはず。円安というのは、同じ100円で買える海外のものが減ってしまうこと。海外旅行のおみやげが去年より一回り小さくなるようなイメージだと思ってもらえれば十分です。今週はこの円の力が、1週間を通してかなり大きく揺れ動きました。

週の始まりは1ドル158円台。政府と日銀は「レートチェック」と呼ばれる、金融機関に相場の水準を確認する作業を行い、急な円安に対していつでも円買いの為替介入に動けるよう身構えていました。先週は日銀の利上げ決定と158円台への急な円安進行の速報をお伝えしましたが、今週はその余波がずっと続き、週の後半にかけて米国の長期金利が上昇したことも重なって、1ドル159円台まで円安がじわじわ進みました。そして週の終わりには、米国のトランプ氏が日本の円安傾向を強くけん制する発言をし、為替や日本の輸出企業への影響が注目される展開に。

で、うちの財布はどうなる? 円安が続いている間は、輸入食品や光熱費に値上がり圧力がかかり続けるということです。数日単位の上下に一喜一憂する必要はありませんが、「今は円安が長引きやすい状況なんだな」くらいの体感は持っておくとよさそうです。

正直なところ、私も「158円」「159円」という数字だけを追いかけても実感が湧きにくいのですが、「輸入品や海外旅行が高くなりやすい状態が続いている」というひとことに置き換えると、急にニュースが自分ごとに感じられます。円安が長引くなら、ふるさと納税の返礼品で食費の一部を賄うなど、外に頼る前に工夫できる部分から手をつけてみるのも一つの手かもしれません。

日銀の金融政策 ― 利上げから一転、据え置きへ

先週決定した利上げの興奮も冷めやらぬうちに、日銀は今週の会合で一転、政策金利を「0.25%程度」に据え置くことを決めました。政策金利というのは、銀行同士がお金を貸し借りするときの”値札”のようなもの。これが上がると住宅ローンなどの借入コストが増え、預金にはわずかに利息がつきやすくなります。今回は追加の利上げが見送られた形ですが、日銀としては今後の物価や景気次第でさらなる利上げの可能性も残しているようです。

専門家からは「今後も金利上昇が続くことを見越した家計対応が必要」との声も上がっています。変動型の住宅ローンを組んでいる方は返済額の見直し、預金がある方は預け先の金利を比べ直すなど、早めの対策を勧める意見が目立ちました。

で、うちの財布はどうなる? 「利上げされるか、されないか」に一喜一憂するより、「金利は長い目で見れば上がっていきやすい局面にある」と捉えて、変動金利の住宅ローンや預金の預け先を一度点検してみるとよさそうです。

私自身、金利のニュースは「上がった」「据え置いた」という言葉だけを聞くと他人事に感じてしまうのですが、住宅ローンを組んでいる知人が「返済額のシミュレーションを一度やってみた」と話していて、なるほど行動に移すならこのタイミングかと感じました。

お米と食品の値段 ― 高騰と急落のジレンマ

サーモンや野菜が彩りよく盛り付けられた丼料理の写真、食品の値段の動きをイメージ

スーパーのお米コーナーの前で、今週ほど値札を二度見した週はなかったかもしれません。新米の取引価格が5キロあたり2971円と、約2年ぶりに2000円台へ高騰したかと思えば、その数日後には流通量の増加で一転して急落。農家からは「作れば作るほど赤字になる」という悲鳴も上がりました。事態を受けて農林水産省は政府備蓄米およそ21万トンを市場に放出する異例の対応を決定し、自民党も「需要に応じた生産」の徹底を求める緊急決議を政府に提出しています。

食卓まわりでは他にも動きがありました。大規模な赤潮の発生で養殖魚など約153万匹が死滅し、被害額は37億円に上るとみられ、今後の水産物価格への影響が懸念されています。原材料高と人手不足で持ち帰り弁当店の倒産も過去最多ペースで増加中です。一方で明るい話題もあり、ドン・キホーテは10月から自社ブランドのビールを値下げすると発表しました。ただしNTTドコモは通信費の一部プランを値上げする方針で、固定費が地味に上がる動きも見逃せません。

で、うちの財布はどうなる? お米は値動きが激しいので、安いタイミングでのまとめ買いが有効かもしれませんが、保存期間や置き場所とのバランスも考えておきたいところです。通信費のような固定費は、値上げのタイミングでプランを見直す絶好の機会にもなります。

お米の値段が乱高下する様子を見ていると、「安いから」「高いから」で一喜一憂するより、日頃から少し多めの備蓄を持っておくくらいの心構えが安心につながる気がしました。あわせて、値上げの通知が来た通信費やサブスクを”棚卸し”する週末を作るのも、地味ですが効果の大きい家計防衛だと思います。

住宅ローン・不動産のうごき

折り曲げた紙幣を屋根のようにかぶせた木製の家の模型の写真、住宅ローンや不動産価格をイメージ

マイホーム購入を考えている方にとっては、見過ごせないニュースが続いた週でした。日銀の利上げを受け、住宅ローンの金利競争は新たな局面に入っており、メガバンクや地方銀行が独自の強みを打ち出して存在感を高めています。金利がさらに上がる前に買っておこうという「駆け込み購入」の動きも増えているようです。

一方で、8月の東京都の中古マンション価格は2年4か月ぶりに下落へ転じました。高止まりしていた価格に調整の局面が訪れた可能性があり、金利上昇の影響も相まって、今後の不動産市況からは目が離せません。

で、うちの財布はどうなる? これから住宅購入やローンの借り換えを考えている方は、「金利が上がる前に急いで決める」より、複数の金融機関のプランを比較する時間を持った方が結果的に得になる場合もあります。中古マンションを検討中の方には、価格の調整局面は交渉の余地が生まれやすいタイミングとも言えそうです。

不動産のニュースは金額が大きいぶん、つい他人事のように読み流してしまいがちですが、「金利が上がる局面では、急いで決めるより比較する時間を作った方がいい」というのは、家や車のような大きな買い物すべてに通じる考え方だなと感じました。

政府の支援策・制度変更

物価高が続くなかで、政府や関連団体からの支援策の議論も動いています。食料品の消費税減税をめぐっては、実現した場合に中小の小売店で必要になる「レジシステム改修費」への補助を求める声を受け、政府が実際にレジ改修の補助策を打ち出しました。あわせて、一時的な消費税減税と連動させた新しい家計支援制度の案も浮上しています。

子育て世代に関わる動きとしては、証券各社による「こどもNISA」の顧客獲得競争が激しさを増しています。将来の教育費や資産形成を早めに準備したいというニーズの高まりを映しているようです。また、頻発する自然災害への備えとして、避難所への支援物資の配送・在庫管理にデジタル技術を活用する動きも広がっています。

で、うちの財布はどうなる? 消費税減税や新しい支援制度は、実現すればスーパーでの買い物に直接効いてくる話なので、今すぐ何かをする必要はなくても、続報はチェックしておく価値があります。お子さんがいるご家庭は、こどもNISAのキャンペーン内容を比較しておくと、始めどきを逃さずに済みそうです。

制度の話はどうしても「決まってから考えよう」と後回しにしがちですが、こどもNISAのように証券会社同士の競争が激しくなっている今は、口座開設のキャンペーン特典が手厚いタイミングでもあります。検討中の方は、情報だけでも早めに集めておくと得をするかもしれません。

株価・企業のニュース

キッチンでノートパソコンの株価チャートを真剣に見つめる男性の写真、株価・企業ニュースをイメージ

「投資の神様」として知られるウォーレン・バフェット氏が、長年率いてきた投資会社バークシャー・ハサウェイの会長を退任すると発表し、世界中の投資家に衝撃が広がりました。「時の流れには逆らえない」という本人の言葉が印象的なニュースでした。米国市場では、ハイテク株を中心とするナスダック総合株価指数が約3か月半ぶりに過去最高値を更新しており、AI関連銘柄への期待の高さがうかがえます。

国内では、東証株価指数(TOPIX)の銘柄選定ルールが見直されることになり、企業のガバナンス強化に向けた動きが広がるか注目されています。また、一連の問題を受けて小林製薬が経営陣主導での株式非公開化(MBO)を検討していることも明らかになりました。

で、うちの財布はどうなる? 個別の株価の動きに一喜一憂する必要はありませんが、投資信託などを通じて米国株や日本株に間接的に関わっている方は多いはず。「今、市場全体がどんな空気なのか」をざっくり掴んでおくだけでも、資産状況を見直すきっかけになります。

バフェット氏の退任のニュースは、投資とは直接縁のない生活を送っている私にも「ずっと同じやり方を続けるだけが正解ではないんだな」と考えさせられるものがありました。家計の管理方法も、たまには見直してアップデートしていく姿勢を見習いたいところです。

海外のお金の話

重なり合った1ドル紙幣の写真、米国の金利や海外のお金の動きをイメージ

今週の円安の背景には、米国側の事情も大きく関わっています。米国の長期金利(30年債利回り)が22年ぶりの高水準まで上昇しており、これが「日本円よりドルを持っていた方が有利」という空気を強め、円安を後押しする一因になりました。金利が高い国の通貨には、お金がより多く集まりやすいというイメージを持っておくと理解しやすいかもしれません。

外交面では、冷え込んでいた日中間の経済交流を正常化させるため、岩屋前外相が率いる代表団が中国を訪問することになりました。両国のビジネス環境の改善やサプライチェーンの安定化に向けた対話の進展が期待されています。

で、うちの財布はどうなる? 米国の金利や日中関係のような大きな話は、直接の影響が見えにくいものですが、巡り巡って為替や輸入品の値段に効いてきます。「海外の金利が動くと、円安・円高にも波及するんだな」という感覚だけ持っておくと、為替のニュースへの理解がぐっと深まります。

海外のニュースはどうしても「自分には関係ない」と読み飛ばしてしまいがちですが、今週のように米国の金利が円安の一因になっていると知ると、意外と身近な話につながっているんだなと感じます。難しい専門用語よりも、「どこかで自分の財布とつながっている」という視点だけ持っておきたいものです。

暮らしまわりの小さな変化

手を重ねて座る高齢の夫婦の手元の写真、高齢者の暮らしや住まいの課題をイメージ

家計に直結するとまでは言えないものの、暮らしの雰囲気を映しているようなニュースも今週はいくつかありました。単身の高齢者が賃貸住宅を借りられない「住宅難民」問題が深刻化しており、保証人不在や孤独死のリスクを理由に入居を断られるケースが後を絶たないといいます。超高齢社会における住まいの整備や見守りサービスの拡充が急務となっています。

働き方の分野では、損保ジャパンが従業員の同意のない「望まない転勤」制度を廃止する方針を固めたほか、物価高や住宅費の高騰を背景に、若手社員への福利厚生として「社員寮・社宅」を復活・拡充する企業が増えています。一方で急拡大していた退職代行サービスは、競争激化や法的トラブルのリスクから、わずか1年で約2割の業者が事業を停止したとみられ、淘汰の波も押し寄せています。身近なところでは、高額化が進む新型スマートフォンを個人事業主が経費として申告する際、仕事での使用割合をきちんと按分することが改めて呼びかけられていました。

で、うちの財布はどうなる? 高齢のご家族がいる方は、賃貸契約の保証人や見守りサービスについて早めに情報収集しておくと、いざという時に慌てずに済みます。社員寮・社宅の拡充は転職や就職を考えている若い世代にとって、実質的な手取り額を左右する見逃せないポイントです。

高齢者の住まい探しの厳しさを知ると、他人事とは思えず身につまされます。親世代の住まいや将来の自分自身のことも含めて、早いうちから情報を集めておくことが、結局は一番の安心材料になるのだろうと感じました。

今週のまとめ

今週を振り返って一番印象に残ったのは、「利上げしたと思ったら据え置き、円安が進んだと思ったら介入準備」というように、金融政策も為替も一つの方向にまっすぐ進むわけではないということです。ニュースの見出しだけを追いかけると振り回されてしまいそうになりますが、「今は円安が長引きやすい局面」「金利は長い目で見れば上がっていきやすい」というくらいの、ざっくりした地図を頭に持っておくだけで、日々の値上げ・値下げのニュースにも少し落ち着いて向き合えるようになる気がします。

もうひとつ心に残ったのは、お米の値段の乱高下です。高騰したと思えば急落し、政府が備蓄米を放出し、自民党まで緊急決議を出す。食卓を支える一次産業の不安定さが、これほど短い期間に凝縮された週も珍しかったのではないでしょうか。私たち消費者にできることは限られていますが、値段の変化を「得した・損した」で終わらせず、「作っている人がいる」という想像力を持ち続けることも大切だと感じます。

高齢者の住まい探しの厳しさや、社員寮・社宅の見直しといった暮らしまわりの変化も、一見地味ですが長期的には家計に効いてくる話です。大きな数字が並ぶニュースほど「自分には関係ない」と読み飛ばしてしまいがちですが、少し立ち止まって「これは巡り巡ってどこに効いてくるだろう」と考えるだけでも、ニュースの見え方が変わってくる気がします。来週もまた、家計にとって気になるニュースをこの場でまとめていきますので、よろしければ次回もチェックしてみてください。

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よくある質問

Q. 今週、円安と金利はどう変わったのですか?
A. 週の始めは1ドル158円台でしたが、米国の長期金利上昇なども重なり、週の後半には159円台まで円安が進みました。日銀は先週決定した利上げから一転、今週の会合では政策金利を0.25%程度に据え置いています。

Q. 今週、家計にとって一番大きな変化は何ですか?
A. お米の値段が高騰と急落を繰り返し、政府が備蓄米21万トンの放出を決めるなど、食卓に直結する動きが目立ちました。あわせて住宅ローン金利の先高観から駆け込み購入が増えるなど、大きな買い物への影響も見られた週でした。